病と向き合う方のもとへ、アーティスト作品の癒しを届けたい。

Art beansについて

人の心を癒し励ます「絵」を、ご自宅にお届けします

はじめまして、Art beans 代表 広田豊子と申します。

この度、在宅緩和ケアや医療ケアなどの個人向けに、有名ではない若手作家から日曜画家による絵画作品をリースする会社を設立いたしました。

私はこれまで出版社で、油絵や陶芸の技法書、塗り絵など美術書籍の企画編集、営業業務に携わり、関連するイベントを企画したり参加したりしてきました。

また、約18年間、認知症の母と暮らしながら、プライベートでは好きな絵を描いたり陶芸で器を作ったり、時々作品発表もしながらとアート活動に携わってきました。

そんな趣味を通して感じてきたのは、アーティストたちが表現する場、展示する場が非常に少ないということです。

彼らの作品を、想いを、どこかで喜んでくれる人が必ずいるはず。誰かに届けることはできないか…。そんなことを考えていた時、認知症の母が壁に飾っている絵を、じっと見ている瞬間が多いことに気がつきました。

飾ってある絵を見ながら、「ここはどこの風景なの?綺麗ね」「今度は青の絵が見たいな」など感情が沸き上がり、その感情の動きが病とともにある心を落ち着かせているように感じたのです。

そこで、作家さんの作品を集めて希望する作品をレンタルできるサービスサイトを立ち上げることを決意しました。痛みや苦しみをアートを通してやわらげたい方と、表現する場を必要とするアーティストが繋がるサイトです。このサービスサイトを多くの方に知ってもらい、いつもの場所に優しいあかりを灯せたらとても嬉しいです。

認知症の母の楽しみは、壁に飾られた絵画でした。

今回のサービスを考えるきっかけになった、私の母との日々を少しお話しさせてください。

母は70歳を過ぎた頃、認知症になりました。それ以外にも肺炎や大腸がんなどを患い入院や手術を繰り返す中で、症状は確実に進行していました。

寝たきりの母と過ごす日々。

その傍らで、私は絵を描き、狭いベッド周りに絵を飾り、時には知り合いの作家さんの作品を見せていました。その中で母との間に様々な会話が生まれ、作品に触れることで、母の内面にもいろいろな感情の動きが生まれるようでした。

「この絵は娘が描いたのよ。」そう来客に自慢をする母。日々の現実的な物事は忘れてしまいますが、母の脳裏にはしっかりと絵が焼き付いているのだと感じました。

そのことが、母の認知症の進行を少なからず遅らせてくれたように私には感じられるのです。絵画に想いを寄せているその時間は、自身の病からは心身ともに解放され、前を向いていられているような、そんな印象を受けたのです。

病は気から、という言葉もあるように、気持ちが癒された時、身体も癒されているということがある、と、母の様子を見ていて感じています。

母と私が、そんなアートの力に救われてきたように、病を抱える人と、そのケアをする人たちがそれぞれ好みの絵画を気軽に選べ、期間レンタルできるようになれば、介護の風景もいまより少し楽しく、優しくなるのでないでしょうか。

レンタルで、絵画のある生活を身近に

現在、日本ではたくさんの作家の方が活動をされています。

しかし、公募展も多くはなく、世に作品を出すことを願いながらそんな場に恵まれず日々作品がたまっていく…という作家さんも少なくないように思います。

私自身アートの活動に携わる中で、そのような作家さんたちと出会い、彼らの作品を必要とする人たちと、その作品を何らかの形で出会わせていくようなサポートをできないだろうかと考え続けてきました。

そんな中で思いついたのが、今回のレンタルサービスです。絵画を販売するのではなく「レンタル」というところもポイントです。購入という形にしてしまうと、今まであまり絵と関わりのないご利用者にはハードルが高くなってしまうと想像するからです。

現在、大きな病院や公共施設向けのレンタルサービスはありますが、ご自宅にいる方が気軽に楽しめるものはありません。まず、レンタルという形で絵画のある生活を取り入れていただき、一人でも多くの方に心の安らぎを感じてほしいと思っています。

作家と「癒しを求める人」をつなぎます。

レンタルサービスを行うために、みなさんからご支援をいただき、サービスサイトを開設させていただきたいと思っています。そこにアクセスすることで、お好みの作品を気軽に検索・閲覧し、レンタルできるようになります。

レンタルをオススメしたいのは、例えば在宅緩和ケアや在宅療養、医療ケアなどの個人宅。あるいは、歯科や小児科など、訪れる人の不安を緩和できると期待できる場所です。

また、絵画を提供していただくのは、有名絵画ではなく、20代・30代の若手作家・日曜画家などの絵画作品が中心で、プロ・アマを問いません。彼らは日々作品を生み出しながら、なかなか発表の場がない作家たちです。

作品の種類も油絵・水彩・アクリル・版画などさまざまで、ご希望のイメージ(静物・風景・動物・花・抽象)を選択して、その他色合いや明暗など、カテゴリに分けて提案・検索できるようにしたいと考えています。

気に入った作品は、買取をすることも可能です。自分のアートを表現し広めたい、誰か必要とする人に届けたいという作家と、絵画の癒しの力を必要とする人たちを結び、「幸せ」を増やしていきたいと思っています。

アートで心に明かりを灯せますように。

今後ますます老齢化社会に向かっています。寿命が長くなるにつれ、がんや認知症なども増え、施設の不足から今後ますます在宅療養が増えていくことが予測されます。

そんな時に、傍らにほっと心を和ませてくれたり、こころの中に明るい灯をともしてくれるようなそんなアートがあれば、私の母のように、誰かがきっと救われると思うのです。

事実、病院内がアート作品であふれるアメリカのある病院では、患者さんの入院日数が短くなったり、鎮痛剤の使用量が4割近く減少したり、認知症の症状が改善されるというデータも出ているそうです。

このサービスが、美大やデザイン学校を卒業された方や趣味で絵を描いている方、作家としての未来を目指す人にとって作品表現の場となり、医療の場にやすらぎを届けられたら嬉しく思います。